蓄膿症(副鼻腔炎)に用いられる漢方薬は、体質や症状に合わせて様々な種類があります。以下に代表的な漢方薬を5つ挙げ、それぞれの特徴を解説します。
1. 辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)
- 特徴: 体力中等度以上で、鼻づまりがひどく、黄色く粘り気のある鼻水が出る方に適しています。炎症を鎮め、膿を排出しやすくする効果があります。鼻の通りを良くする辛夷(モクレンのつぼみ)が含まれています。慢性的な鼻炎や蓄膿症によく用いられます。
- 向いている症状: 鼻づまり、黄色い鼻水、慢性鼻炎、蓄膿症
- 注意点: 長期服用により、まれに大腸の病気を引き起こす可能性があるため、医師や薬剤師の指示に従って服用してください。
2. 荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)
- 特徴: 体力中等度以上で、顔色が浅黒く、手足の裏に汗をかきやすい、比較的炎症が強いタイプの方に向いています。体の熱を冷まし、鼻の通りを良くする効果があります。慢性鼻炎や蓄膿症の他、ニキビや慢性扁桃炎にも用いられることがあります。
- 向いている症状: 鼻づまり、黄色い鼻水、慢性鼻炎、蓄膿症、ニキビ、慢性扁桃炎
- 注意点: 胃腸が弱い方は、食後に服用するなど注意が必要です。
3. 葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)
- 特徴: 比較的体力があり、鼻づまりが強く、頭痛や肩こりを伴うことがある方に適しています。体を温め、血行を促進し、鼻の通りを良くする効果があります。葛根湯をベースに、川芎(せんきゅう)と辛夷が加わっており、排膿作用も期待できます。
- 向いている症状: 鼻づまり、慢性鼻炎、蓄膿症、頭痛、肩こり
- 注意点: 体力が虚弱な方や、胃腸が弱い方は慎重に服用する必要があります。
4. 小青竜湯(しょうせいりゅうとう)
- 特徴: 体力中等度以下で、水っぽい鼻水やくしゃみ、鼻づまりがある方に適しています。体を温め、余分な水分を取り除くことで、鼻の症状を改善します。アレルギー性鼻炎にもよく用いられます。
- 向いている症状: 水っぽい鼻水、くしゃみ、鼻づまり、アレルギー性鼻炎
- 注意点: 麻黄(まおう)という成分が含まれているため、心臓病や高血圧の方、体の弱い方は慎重に服用する必要があります。
5. 清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)
- 特徴: 体力中等度以上で、顔面のにきびがひどく、鼻の周りにも炎症があるような方に用いられることがあります。体の熱を取り除き、炎症を鎮める効果があります。蓄膿症に伴う顔面の熱感や腫れを和らげる可能性があります。
- 向いている症状: 顔面のにきび、鼻周りの炎症、蓄膿症に伴う顔面の熱感
- 注意点: 比較的体力がしっかりしている方向けの漢方薬です。
これらの漢方薬は、あくまで一般的な目安であり、個人の体質や症状によって適した薬は異なります。必ず医師や漢方専門の薬剤師に相談し、ご自身の状態に合った漢方薬を服用するようにしてください。自己判断での服用は避けましょう。





