四季と寄り添う〜漢方的生活No.18文月
夏の土用は鰻で有名ですが、土用というのは、実は年に4回ほどあります。
それぞれ、立春( 木)・立夏( 火)・立秋( 金)・立冬(水)の直前の約18日間を土用といい、季節は「土」をはさみ、移り変わります。
次の季節に移り変わる調整期間なので、陰陽の気が安定しておらず、心身ともにバランスを崩しやすい期間です。
昔から、引っ越し・井戸掘り・種まきなど土にかかわる一切のことをしてはならないとされていました。
これは、土の気が不安定なときにそのような作業をすると、井戸は枯れ、家は朽ち、種は芽が出ない等のトラブルを引き起こすといわれたのです。
この土用の期間は風邪や感染症、胃腸障害、ぎっくり腰など、様々な不調に見舞われやすくなります。
「土」は五行で脾胃にあたり、この期間は胃腸を休め、小食や素食、プチ断食を心がけると、次の季節を健康に迎えることができます。
私たち人間にとってまさに胃腸は根っこ。
土中(腸)の細菌類( 腸内フローラ)が元気で、根っこからの栄養吸収がスムーズに行われることが健康の秘けつになります。
最近になり、ようやく腸内環境の研究が進みはじめました。
どうやら研究が進むほどに日本の古来の食生活が見直されるようになりそうです。
伝統の発酵食品は腸内フローラの元気の源です。
味噌・醤油などの調味料は保存料(腸内細菌にも悪影響)の無いものを選び、積極的に食べましょう。
そしてプチ断食には、日本を代表する発酵食品「糀」を使った『糀ドリンク』が最適です。
今年の夏土用は7月20日〜8月5日です。
株式会社プロアクティブの情報コラム2015年7月号への寄稿より
https://column.ima-coco.jp/category/kanpo/
季節のフルーツ甘酒寒天
材料:
●甘酒…400ml
●桃果汁…100ml~150ml
(桃をミキサーにかけて果汁を
作ります。桃ジュースで代用可)
●粉寒天…4g
作り方:
① まず甘酒200mlに粉寒天を加えて火にかけます。底に沈みやすいので、鍋底から混ぜながら煮ます。静かに泡立つほどの弱火にして、2分ほど煮ます。
② 寒天が良く溶けたら火を止め、残りの甘酒(常温)と桃の果汁を手早く加えてよく混ぜ合わせ、型に流し込み冷やします。
③ 固まったら出来上がりです。
※甘酒と桃果汁、合わせて500mlでやや硬めに仕上がります。柔らかめに仕上げたい方は果汁の量を増やして調整してください。