四季と寄り添う〜漢方的生活No.3卯月
万物がすがすがしく明るく美しさを競う季節ですね。
お花見に出かけない私は、もっぱら仕事帰りの道すがら、庭先の桜の木で目を楽しませていただいています。
桜はその昔、「田の神の化身」としてあがめられ、秋の豊穣を祈ったのが花見の習慣の始まりだそうです。
夜道に浮かぶ桜は精霊のようにも見えます。
さて、いよいよ暖かくなってまいりますと、新陳代謝の悪い冬に溜まった「毒」を肝臓が代謝して、毒出しをはじめます。
前々号で軽く触れましたが、春は「肝臓の症状」があらわれる季節です。
毒は肝臓で代謝され、大小便で体外に排泄しますが、出しきれない毒は皮膚や粘膜から排泄しようとします。
この時期に急な肌荒れ、ニキビなどの皮膚病や目の炎症が増えるのはこのためなのです。
また、筋肉・目・爪なども肝の症状の現れやすい場所です。
足のこむらがえりや視力低下、爪が割れたり薄くなるなど、肝のエネルギーが低下したときに起こります。
このような身体からのサインを見逃さず、早めのケアが大切です。肝のケアには2つポイントがあります。一つは、胆汁排泄による毒だし。
ウコンや菊の花の苦味にはこの胆汁を排泄させる成分が含まれています。
もう一つは、肝を滋養している栄養を補うこと。
肝臓での毒出しを助けるには、たっぷりとミネラルやビタミンを摂ることです。
現代人は日頃から食品添加物などの化学物質を体に溜めているので、肝臓への負担は大きいはず。この時期にしっかり毒出しをなさると良いですよ。野菜
旬の野菜や牡蠣など、ミネラルの多い食品をたくさん食べて体のデトックスをしておきましょうね。
株式会社プロアクティブの情報コラム2014年4月号への寄稿より
https://column.ima-coco.jp/category/kanpo/
ドクダミ 菊花茶
「どくだみ」の名は、「毒出し」からと言われています。
漢方では十薬(じゅうやく)。薬効が沢山あることからこう呼ばれます。
●ドクダミ10g
●菊花 1~3g
(多いと苦くなります)
約1リットルの水で煮立て、弱火で10分沸騰したら火を止め、お茶としていただきます。
♥便通を改善し、ニキビ・肌荒れなどに良いお茶です。菊の花は目のかゆみや不快感を改善します。