生薬講座 ⑪桃の葉(もものは)
汗をかくこれからの季節、気になる汗疹。
なぜあせもになるのでしょうか?
汗疹(あせも)は汗の出る管『汗管(かんかん)』に汗が詰まることが原因で発症します。
汗管が詰まると、皮膚表面に汗が出られなくなり、炎症が起こります。
そうして発生する赤いブツブツや水ぶくれ、かゆみなどが汗疹(あせも)です。
小さい子供や赤ちゃんがなりやすいのはなぜでしょうか?
子供や赤ちゃんは大人に比べて汗腺が多く汗腺の数が体の表面積に対して多いのです。
つまり汗腺が集中している状態なのです。その汗腺はまだ未熟で機能していないので、
たくさんの汗をかくにもかかわらずつまりやすく炎症が起きやすい状態になつています。
つまり汗疹になりやすいのです。
今回は古くから伝えられている汗疹によく使われてきた「桃の葉」を紹介したいと思います。
桃の葉はバラ科に属します。成分はタンニン、アミグダリン、ニトリル配合体を含み、
保湿作用、抗炎症作用、抗アレルギー作用、抗菌作用、抗酸化作用があると言われています。
日本では入浴剤として夏場の汗疹対策や赤ちゃんのおむつかぶれなどに使われてきました。
桃の葉エキスの作り方
刻んだ乾燥桃の葉5g、水500㏄を入れホーローや土鍋、ガラス製の鍋で10分くらい煮出して
葉を取り除き冷まして瓶などに保管して使います。
ローションとして汗疹に塗布します。いたみやすいので冷蔵庫で保管してなるべく早く使い切ります。
入浴剤の作り方
乾燥した桃の葉、20~30gを水2リットルを入れ沸かします。10分くらい煮た後、葉を取り出し、煮汁は浴槽に入れ入浴します。
※使う分だけ作り1回ごとに使い切った方がいいです。
桃の葉
500g 2,700円(税抜)