漢方の風邪薬いろいろ
漢方通信 ~漢方で健康美人になろう~ 2011.1月号
明けましておめでとうございます♪桃仁堂の平部です。
昨年は一年を通して寒暖の差が激しかったですね。12月の中旬から本格的な寒さがやってまいりました。そうなると、やはり風邪のご相談が急増いたします。今月は風邪薬をご紹介いたします。風邪薬は基本の体質も重要ですが、風邪の症状の強さによっても選ぶ薬が違います。
熱の風邪タイプ
流行りのウィルスや細菌によって起こる感染症で、体が熱っぽく感じたり、顔が赤かったり、扁桃腺が非常に腫れて強い痛みを伴なうこともあります。
駆風解毒散(くふうげどくさん)
■ 特徴:特に扁桃腺の炎症を改善する働きがあります。
こんな方に:のどの痛みが強く、のどが塞がってくるような症状の方や、のど痛以外の症状(咳や鼻水)がほとんど無い風邪に効きます。
葛根黄連黄芩湯(かっこんおうれんおうごんとう)
■ 特徴:特に消化管内の殺菌作用があります。
こんな方に:吐き気、下痢、発熱の急性胃腸炎、ノロウィルスや細菌性の胃腸風邪によく効きます。
桂麻各半湯(けいまかくはんとう)
■ 特徴:発汗作用があるので、汗がうまく出ないようなときに使います。
こんな方に:寒気は少なく、顔色が赤くほてりや熱っぽさが強いときの、頭痛・発熱・のどの痛みなどに効きます。
寒の風邪タイプ
寒い日の外出などで体が冷え切っておこる風邪で、寒気や肩こり、鼻水、くしゃみなどから起こります。
桂枝湯(けいしとう)
■ 特徴:体を温める基本の生薬でできています。長く飲むと胃腸を丈夫にし、滋養強壮になります。
こんな方に:風邪かどうかわからないような引き始めによく効きます。胃腸が弱く、何となく鼻が痒い(鼻水がでる)、いつもより寒く感じるなどの軽い症状におススメです。
葛根湯(かっこんとう)
■ 特徴:肩こりに効きます。
こんな方に:寒気がして肩こり・頭痛が主な症状の風邪の方によく効きます。