生薬講座㉞南天(なんてん)
もともと、中国原産の南天の樹木は「難を転ずる」という縁起物としてお正月に飾られるようになりました。 赤い色にも縁起が良く厄除けの力があると信じられ、江戸後期から慶事に用いるようになったようです。英名では Sacred Bamboo (セイクレッド・バンブー)、中国で「聖竹」ともいうところから、縁起の良い植物なのかもしれません。安産祈願の贈りものとされたり、南天を庭に植えれば火災を避けられる、南天の箸を使うと病気にならないなど、言い伝えもあります。
【薬効と用途】
南天は漢方薬ではなく、日本古来からの民間薬です。葉は、南天葉(なんてんよう)という生薬で健胃、解熱、鎮咳などの作用があります。赤い実には咳止めや咽頭炎の薬として使われておりますが、毒性もありますので注意が必要です。南天の葉を船酔いに噛んでいたそうです。
葉には猛毒であるが、含有量はわずかであるために危険性は殆どなく、食品の防腐に役立ちます。
このため、彩りも兼ねて弁当などに入っているのを見かけます。
古くは薬用として下痢止め、あるいは吐剤として不消化物を食べたときに使うなどされたようです。





