日本の伝統薬
漢方通信 ~漢方で健康美人になろう~ 2012.1月号
今年最初のテーマは「日本の伝統薬」のご紹介です。
日本の文化遺産ともいわれている伝統薬は、江戸時代以前から続くものもあり、代々伝承されてきました。
日本人の身体に合う薬として日本で生まれ、愛用されてきた数々の伝統薬。特に今月は、お正月で疲れた胃腸を助ける伝統薬をピックアップしましたので、是非ご活用くださいね♪
【せんぶり】
ドクダミやゲンノショウコと並んで日本の民間薬において代表的な薬草です。とても苦味のある薬草として有名ですね!千回振りだしても苦いのが名前の由来です。胃がもたれるときにとく効きます。
【霧島胃腸薬】(しもとりいちょうやく)
大正時代からある胃腸薬です。胃弱、食べ過ぎ、飲み過ぎ、胃もたれ、吐き気(胃のむかつき、二日酔い、悪酔いのむかつき)などに使用します。胃の弱い方は、毎日少しずつ服用されるといいですよ!
【百草丸】(ひゃくそうがん)
「お百草」とは黄柏(オウバク)を煎じて煮詰めた胃腸薬です。オウバクは縄文時代から使われていた薬草で、下痢、消化不良による下痢、食あたりなどの特効薬として知られています。西暦700年ごろ、山伏修験者の開祖、役小角が疫病の発生時にオウバクエキスを民衆に飲ませ救ったことから、修験者の常備薬となたそうです。なめるととても苦く、修行中の居眠り防止などにも使われたようで、陀羅尼を助けることから陀羅尼助(だらにすけ)という名前でも親しまれています。