不眠症に効く漢方薬
漢方通信 ~漢方で健康美人になろう~ 2011.2月号
こんにちは!桃仁堂の平部です。大寒が過ぎ一年で一番寒いこの季節、皆様お元気でお過ごしですか?
暦の上では立春を迎え、日脚は徐々に伸びて春の気がたってまいります。春は自然界では緑が芽吹き冬眠から覚める季節。人間も新陳代謝が活発化し、冬に溜まった老廃物を外に出し生まれ変わろうとする大掃除の季節でもあります。
また、漢方で考えるとホルモンバランスが乱れるため気持が不安定になりやすい季節です。いつもよりリラックスするように努め、心と体のバランスを取るよう努めましょう。今月は安心安神、不眠症の漢方薬を紹介いたします。
体力のない方
ひどく疲れると、かえって寝付けないような時
■代表的な漢方薬:酸棗仁湯(さんそうにんとう)
主成分の酸棗仁(サネブトナツメの種)は不眠だけでなく眠りすぎにも有効で、睡眠異常を正常にする作用があります。さらに疲れを癒し、不安感などを落ち着ける作用をもつ生薬を含むので、入眠しやすくなる特徴があります。
気力のない方
体力も気力も弱り、怖い夢や追いかけられる夢を見るような時
■代表的な漢方薬:桂枝加竜骨牡蠣湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)
考え事や悩みなどで神経を使いすぎた時は神経が疲労しています。疲れた神経を元気にさせる生薬が含まれ、動悸にも効果があります。顔がほてるような方は特に良いようです。
イライラする方
神経が疲れイライラ傾向の時
■代表的な漢方薬:柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)
人前ではがんばって元気にふるまうが、実は疲れやすく少し神経質で冷え症の方に、リラックスするのが上手になる漢方薬です。
真っ赤な顔してイライラしている方
もともと体力が余って、血圧が高い方の不眠な時
■代表的な漢方薬:黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
夜になっても身体がお休みモードになりにくく、眠りにつきにくい方の漢方薬です。