生薬講座 ⑨陳皮(ちんぴ)
陳皮はみかんの皮を乾燥させた生薬です。胃腸の調子を整え、食欲不振、吐き気、
消化不良などを鎮めたり、咳や痰を抑える働きがあります。
漢方薬の原料として利用されてきました。
みかんの皮にはリモネンやテレルピンなどの精油が含まれています。
これらの成分は毛細血管を広げ血行を良くする働きがあります。
その効果はみかんの皮を干すことで高まります。
また陳皮にはヘスペリジンが含まれています。
これは、リモネン同様血行を促進し体を温める働きがあります。
陳皮の「陳」とは古いものという意味で、
年代を重ねたものの方がすぐれた薬効があると言われています。
未成熟の青みかんの皮を乾燥させたものを青皮、
オレンジ色に熟れたみかんの皮は橘皮と呼びます。
漢方薬では、六君子湯、平胃散などに含まれて、
漢方薬以外では七味唐辛子の中にも入っています。
陳皮の作り方
陳皮はご自宅でも作ることが出来ます。
作り方は、まず食べ終えたみかんの皮を良く洗い荒く刻みます。
それを、ざるなどに広げ陰干しにしてカラカラになるまで乾燥させてください。
ただし、市販のみかんの皮にはワックスがついていたり農薬が付着してたりするので、
無農薬栽培のみかんが手に入った時に作られるのをおすすめします。
陳皮の使い方
作った陳皮の使い方
1.お茶として
陳皮3g程度を急須に入れて、5分ほど蒸らしてからお飲みください。
2.粉末にして
フードプロセッサーに入れ粉砕して粉にして使います。みそ汁やスープなどに入れると良いと思います。