生薬講座 ハスの実(蓮肉)
ハスの実は、ハス科の植物であるハスの成熟した種子です。日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、アジア諸国では食用としてだけでなく、古くから生薬としても重用されてきました。
生薬としては「蓮肉(れんにく)」や「蓮子(れんし)」と呼ばれ、その効能は多岐にわたります。中医学では、脾(消化器系)、腎(泌尿生殖器系)、心(精神・循環器系)に作用するとされ、補脾止瀉(下痢の改善)、益腎固精(滋養強壮、頻尿や遺精の改善)、養心安神(精神安定、不眠の改善)などの効果が期待されます。
栄養面では、炭水化物のほか、ビタミンB1、カリウム、カルシウム、食物繊維などが豊富に含まれています。特にビタミンB1は疲労回復に役立ち、カリウムはむくみ解消をサポートします。また、精神を安定させる作用から、ストレスによる胃腸の不調や不眠、イライラなどにも用いられます。
薬膳では、おかゆやスープ、デザートなど幅広い料理に活用され、心身のバランスを整える食材として親しまれています。





