「身近な薬草シリーズ」 キキョウ ー 桔梗 ー
朝夕の風に少しずつ秋の気配を感じる季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
今月ご紹介する身近な生薬は、秋の七草のひとつとしても知られる「桔梗(キキョウ)」です。
気品ある紫色の花は観賞用としても親しまれていますが、漢方の世界ではその根(桔梗根)を大切な薬用部位として使用します。桔梗の大きな特徴は、呼吸器系である「肺」の働きを助け、どの粘膜を潤して痰(たん)や咳を鎮めること。のどの痛みや腫れを抑えるエキスパートです。
9月は、夏の暑さが残る一方で空気が少しずつ乾燥し始める時期。東洋医学では、乾燥した空気(燥邪)は真っ先に「肺・のど」にダメージを与えると考えます。「なんだか声が出しにくい」「のどがチクチクする」と感じたら、それは体が秋の乾燥を感知しているサインかもしれません。
桔梗は、有名な「桔梗湯」や「排膿散及湯」など、多くの漢方処方に配合されています。また、お隣の韓国では「トラジ」と呼ばれ、根をキムチやナムルにして日常的に食べる身近な養生食材でもあります。
本格的な秋を迎える前の今から、のどのケアを意識することが元気に季節を乗り切るコツです。うがいや水分補給はもちろん、のどに違和感を覚えたら我慢せず、いつでも桃仁堂にご相談くださいね。
季節の変わり目、どうぞご自愛のうえ健やかにお過ごしください。



