生薬講座 ㉑杜仲(とちゅう)
杜仲(とちゅう)トチュウ科
杜仲の樹皮は生薬名「杜仲」といい漢方薬に使われています。杜仲の若い葉はお茶として利用され食品として扱われています。
中国最古の薬物書物の「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)にも記され、「上品(じょうほん)」に分類されています。筋骨を強くし、精気を増し、足腰、膝の痛み、流産の予防によいと記載されています。
※上品とは無毒で長く飲み続けても人体を損なわない安全な薬草です。
薬効
近年の研究によると杜仲の樹皮だけでなく葉にも同じ成分が含まれていることが報告されています。杜仲の樹皮や葉、果実などにグッタペルカを含む他、リグナン類のピノレジノール、イリドイドのゲニポサイド、ゲニポサイド酸、リグナン類のシリンガレジノールなどを含有しています。杜仲の有効成分で有名なのは血圧降下作用のあるゲニポサイド酸です。副交感神経を優位にし血管の筋肉である平滑筋をゆるめて血管を広げることにより、血圧を下げると考えられています。他には抗ストレス、利尿作用、糖代謝の改善、虚弱体質の改善があると言われています。生薬の効能は強筋骨、補肝腎の働きがあります。漢方薬では独活寄生丸、薬用養命酒に使われています。
使い方
一番かんたんな摂取の仕方はお茶としていただく方法です。
杜仲茶はノンカフェイン飲料です。いつでも胃腸の負担がなく飲めます。
ただし、いくら良いものでも飲みすぎは身体に負担がかかります。
1日2、3杯程度、飲むことをお勧めいたします。
桃仁堂の杜仲茶
80g入り 800円